The 7th UNISEC Workshop (2008)
日時:2008年11月22日(土曜)〜23日(日曜)
場所:秋田大学 手形キャンパス
主催: NPO法人 大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)
後援: (独)宇宙航空研究開発機構、(社)日本航空宇宙学会、国立大学法人 秋田大
[+公式ホームページ]
[ プログラム]
[アブストラクト]
1)第7回ワークショップについて
第7回ワークショップは2008年11月22日(土)・23日(日)の日程で秋田大学にて開催されました。23の研究室・団体、100名の学生(学生以外の参加は8名でした)が参加し、日ごろの研究成果を発表しました。今回のワークショップでは10研究室による口頭発表と13研究室によるポスター発表が行われました。
2)開会
中須賀理事長の開会挨拶で始まった2008年度ワークショップ。前身の時代から数えるとUNISECは10年目の活動期を迎えています。これまでの10年間においてARLISSでのCanSat実験が定着し、CubeCatが地球を回りました。「次の10年をどうするか」――本ワークショップを新たなUNISECへ向けての第一歩としたいものです。今回のホスト校である秋田大学の土岐先生から、ご挨拶を頂きました。

司会進行は秋田大学の1年生4人が交代で務めてくれます。
3)ARLISS報告
中須賀先生より2008年度ARLISSの結果が報告されました。来年度のARLISSは競技参加学生による運営としてほしい、との表明がありました。

”発表資料はこちら”
”08年度ARLISS報告はこちら”
4)能代宇宙イベント報告
和歌山大学・秋山先生に2008年度能代宇宙イベントの報告を行っていただきました。一般来場者数・参加学生数ともに年々増加しており、イベントのさらなる盛り上がりに期待が寄せられます。今後はより学生中心の組織運営を行うべく、運営方法の検討を行います。

講演資料はこちら
5)パネルディスカッション「宇宙基本法と日本の宇宙開発」

秋元司参議院議員(自民党)・内藤正光参議院議員(民主党)のお二人に御参加いただき、宇宙基本法に基づくこれからの日本の宇宙開発に関してパネルディスカッションを行いました。「政治が考える宇宙開発戦略」を直接ご説明いただける貴重な場でした。さらに、大学ベースで宇宙開発を行う意義や宇宙工学教育の重要性をお伝えすることもできました。

くわしくはこちら
6)招待講演
●(株)アクセルスペース 中村友哉さん
UNISEC加盟学生にとっては大先輩の中村友哉さん(2003・2004年度学生理事)。CubeSatやARLISSなど過去の研究開発活動の紹介から始まり、超小型衛星開発の意義および世界の動向、開発するにあたってのメリット・デメリットに関してご講演いただきました。2003年にCubeSatが初飛行したものの、超小型衛星に対する国内での商業ニーズは盛り上がっていません。学生にとっては研究開発の対象である超小型衛星。「実ニーズを創出する」という内容は非常に興味深いものでありました。

くわしくはこちら
●総務省 国際周波数政策室 宇野裕太郎さん
周波数調整の概要や国際調整の必要性などを分かりやすくご説明いただきました。地上局周波数調整および無線局免許手続きに関してもご解説いただき、これから本格的にCubeSatの開発・運用を行う研究室にとって有意義な内容でした。ご講演内容はもちろんのこと、周波数関連の疑問点を相談する窓口がどこであるかを理解することができました。

くわしくはこちら
7)学生団体口頭発表
10研究室・団体による口頭発表です。例年のワークショップと比べて、質疑応答が活発であった印象です。
失敗を詳細に検討している発表やサクセスレベル到達度をしっかりと検討している発表など、優れた発表が多く見られました。
いずれの研究室も、試行錯誤を繰り返しながら着実に技術向上しています。研究成果の発表だけではなく、スケジュール管理方法やマネージメント方法を紹介する研究室もありました。新たにプロジェクトを開始するにあたって、他研究室の手法は大いに参考になるものです。


==================== 1. 秋田大学 発表資料

==================== 2. 香川大学 発表資料

==================== 3. 大阪府立大学 宇宙環境利用工学研究室 発表資料

==================== 4. 大阪工業大学 発表資料

==================== 5. 北海道大学 宇宙環境システム工学研究室 発表資料

==================== 6. 東北大学 発表資料

==================== 7. 九州大学 発表資料

==================== 8. 東京工業大学 松永研究室 発表資料

==================== 9. 東京大学 発表資料

==================== 10. 日本大学 発表資料

8)学生団体ポスター発表
13研究室・団体によるポスター発表です。ポスター形式の発表は今回初の試みです。2日目の朝早くからの開始であったため盛り上がるかどうか心配でしたが、開始時間を迎えてみると各ポスター前で非常に活発な意見交換が行われました。「時間が短かった」との意見が出るほどでした。



・北海道大学 大学院
・北海道工業大学 
・産業技術・航空高専
・筑波大学
・東京工業大学 動設計学研究室
・首都大学東京
・電気通信大学
・慶應義塾大学 
・東海大学 
・創価大学
・CORE
・大阪府立大学 小型宇宙機センター
・津山高専
・九州工業大学 
9)UNISONプロジェクト発表
2008年度UNISONプロジェクトの発表が行われました。

●SDFMOOK「宇宙開発がわかる。」第4 版刊行プロジェクト【SDF、東京大学 荒堀真生子さん】
(概要紹介)
●SDFビジネスワークショップ【SDF、東京大学 荒堀真生子さん】
本ワークショップ学生討論の1テーマである「ビジネスワークショップ」を行うプロジェクトです。人工衛星売買を題材に、宇宙開発技術に対する商業ニーズの重要性を体感・理解するものです。企画趣旨説明のほか、「宇宙開発フォーラム2008」の様子が紹介されました。
くわしくはこちら
●月周回衛星プロジェクト【東京大学 草川靖大さん】 学生の視点から月周回探査を検討するプロジェクトです。衛星設計コンテストにて概念検討を発表し、航空宇宙学会賞を受賞しました。設計製作に意欲を見せる学生も現れるなど、今後の動きに期待されます。

くわしくはこちら
●ロケット発射台相互利用プロジェクト【秋田大学 関啓亮さん】 発射台を持っていない研究室・団体もロケット打上げ実験を実施できるように現有ロケット発射台の情報交換および相互利用の推進を行っています。能代宇宙イベントや第26回ISTS(浜松)での実績が報告されました。

くわしくはこちら
10)UNISAS発表
UNISECのOB/OG組織「UNISAS」からの発表です。UNISAS副幹事の舟根司さんからUNISASの設立目的や活動実績などを発表いただきました。また、UNISAS-AWRDの概要および審査基準の発表もありました。
「常に高い目標を持ち、互いに切磋琢磨すること」、そして「UNISECで学んだことは社会で必ず役に立つ」との言葉がUNISASメンバー全員からのメッセージとして伝えられました。
現学生メンバーの皆さんは「卒業後はUNISASへ」を、特にもうすぐ卒業する学生メンバーは「今度はあなたがUNISECを支える番です」を、それぞれ合言葉に!
くわしくはこちら
11)学生発表
以下のグループに分かれて討論を行いました。
●SDF2008ビジネスワークショップ
架空の人工衛星売買をテーマに衛星調達現場の疑似体験をし、実利用を意識した衛星開発の重要性を理解するミニ・プログラムです。学生は数チームに分かれ、衛星通信サービス事業者の立場になります。選択したサービス・プランに沿って人工衛星の「機能と値段のトレードオフ」を検討し、SDFスタッフ扮する人工衛星メーカーと値段交渉を行います。

討論結果はこちら
●ディベート「日本は有人宇宙開発を行うべきか」
有人宇宙開発を行う意義とは何か、そして日本は有人宇宙開発に踏み込むべきか―というテーマでディベートを行いました。本テーマに答えを出すということはもちろんのこと、ディベートをとおして知識共有を深め、視野を広げることも目的としています。

●能代宇宙イベント運営検討およびARLISS運営検討
次年度の能代宇宙イベントおよびARLISSはいずれも、学生主体の組織にて運営が行われます。円滑な運営に向けて、学生組織の責任者や構成メンバー、運営手法などを検討しました。
その結果、以下の3点が決定しました。
・各イベントに関して参加予定の団体は代表者を1名ずつ立てること
・上記代表者群から各イベントに対して2名ずつの運営責任者を選出すること
・特にARLISS参加予定団体は2008年12月5日までに代表者1名を決定すること
運営責任者の決定方法や運営手法などはこれから決定されます。

●ロケット会議
学生ロケット打上げ実験における打上げ判断基準や事故が起きた際の責任所在など、「安全・安心なロケット実験」に必要な事項を検討しました。また、要請に応じて他団体へ技術を伝える場合のガイドラインについても話し合いました。
2009年3月までに安全基準を策定します。
討論結果はこちら
●地上局ネットワーク
本会議から、大阪府立大・秋田大・道工大赤平局がGSNに加入しました。2008年度の各局の整備状況、活動状況を確認し、リモート運用のためのソフトウエアGROWS (Ground Station Remote Operation Web Service)の全局への導入に向けた取り組み、また国際的なネットワークであるGENSO (Global Educational Network for Satellite Operation)への関わり方について議論を行いました。
それぞれの活動について、個別のワーキンググループを設け、対応していくことで合意がなされました。
また、2009年1月21日打ち上げ予定のGOSAT相乗り衛星について、アマチュア無線バンドのダウンリンクを有するPRISM、KKS-1、STARS-1、 SOHLAに関してはGSN全体として初期運用時の受信協力による直接的なサポートを、SPRITE-SATに関しては打ち上げ直後の情報交換などの間接的なサポートを実施することになりました。

討論結果はこちら
12)UINISON賞
口頭発表およびポスター発表それぞれの発表優秀賞を表彰しました。結果は以下のとおりです。
●口頭発表優秀賞 東京大学・中須賀研究室
次点 東京工業大学・松永研究室
【東京大学・中須賀研究室へのコメント】
・全ての大学が取り入れるべき手法をとても分かりやすく伝えていた
・プロジェクトマネジメントのノウハウは目を見張るものがあった
【東京工業大学・松永研究室へのコメント】
・衛星設計全て学ぼうという意欲がすばらしい
・この1年間だけで小型衛星開発の全てのフェイズを経験することができるシステムは素晴らしい

●ポスター発表優秀賞 北海道工業大学
次点 東京工業大学・動設計学研究室
【北海道工業大学へのコメント】
・地域の振興をミッションに組み込んでいるところが、これからの衛星開発のあるべき姿
・衛星のプロジェクトの中で、ユーザー(農業家)の方の意見を取り入れている点
【東京工業大学・動設計学研究室へのコメント】
・開発マネージメントの徹底がすばらしいと感じた
・初年度でありながら、ハイブリッド方式の独創性の高いCANSATを製作した

発表優秀賞結果はこちら
また、ワークショップの運営を行ってくれた秋田大学宇宙プロジェクトに感謝状を贈呈しました。運営メンバーのみなさん、滞りない議事運営などなどありがとうございました!

13)UNISAS-AWARD
UNISASから優秀発表団体に送られるUNISAS-AWARD。今回のUNISAS-AWARD審査結果は以下のとおりでした。
1位 東京工業大学・松永研究室
2位 九州工業大・宇宙システム研究室

14)閉会
東京工業大学松永先生の閉会の辞をもって第7回UNISECワークショップは幕を閉じました。UNISECは今後も熱気に満ちた研究活動を展開していきます。

文責:堤 明正
|